
BUMAX、世界最大級の木製ジェットコースターの腐食問題を解決
スウェーデン・ヨーテボリにあるリセベリ遊園地の木製ジェットコースター「バルダー」は、ヨーロッパでも屈指の名機とされています。しかし、2種類のファスナーの失敗を経て、高強度かつ耐腐食性に優れたねじソリューションが緊急に必要とされていました。
顧客の課題
バルダーは2003年に開業し、当初は8.8/10.9炭素鋼製のねじが使用されていましたが、わずか数年で腐食・錆び・破断が発生しました。リセベリは炭素鋼ねじをA4ステンレス製のねじに交換しましたが、これも強度不足で破断が生じました。
木製フレームは四季を通じて伸縮・変形するため、コースターのレールを固定するには強靭で柔軟性があり、疲労に強いねじが必要でした。さらに、薬剤処理された木材や、隣接するE6/E20高速道路からの排ガス、近隣の海からの塩害など、腐食環境にも耐えられる耐食性が求められました。
BUMAXのソリューション
リセベリ遊園地はBUMAXに解決策を求め、2009年から2018年にかけて既存の炭素鋼ねじを順次、長さ355mmの特注M10 BUMAX® 88ねじに置き換えました。
2019年3月時点で、BUMAX® 88ねじに関する問題は一切報告されていません。
BUMAXとリセベリの協業
BUMAXはリセベリと協力し、バルダー専用のカスタムBUMAX® 88ねじを開発しました。
BUMAX® 88が従来のファスナーより成功した大きな理由のひとつは、優れた耐疲労性です。第三者機関の試験によれば、標準のBUMAX® 88は400±55 MPaの予荷重応力下で1,000万サイクルに耐え、破断しないことが確認されています。これは、A4-80ねじがわずか40万サイクルで破断するのと比べて圧倒的な性能です。
顧客メリット
コスト削減
BUMAX® 88に全面交換する前は、破断したねじを都度交換する必要があり、高額なメンテナンス費用と稼働遅延が発生していました。
安全性向上
ジェットコースターにおいて安全性は最重要です。BUMAX® 88は安全な運行を確保するだけでなく、ねじ交換の必要もなくなりました。これにより、リセベリの保守チームが高所で危険を伴う作業を行うリスクもなくなりました。
環境メリット
ステンレス鋼は100%リサイクル可能で、物理特性を失うことがありません。このリサイクル性により、新素材の使用削減とライフサイクルにおけるCO₂排出削減が実現します。