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アメリカナイズされるニッポン(後日談)

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タブレットのアップデート
 

 今回の米大統領選挙、現地7日に各テレビ局が「バイデン氏の選挙人過半数獲得が確実となった」と報じ、同日夜にバイデン氏が勝利宣言を行いました。それに対し、トランプ大統領は敗北宣言を出さず、法廷闘争を拡大する構えを維持しています。

20年の大統領選は、ドナルド・トランプという「若いころから大統領になりたくて仕方がなかった、目立ちたがり屋の老人」を軸に展開したと言えるでしょう。

11月3日以降、開票が進むにつれ明らかになったのは、今回の選挙で米国民は「なんとしても自らの一票を投じ、意見表明をしたかった」ということでしょう。非常に高い投票率がそれを表しています。

また拮抗する両者の票数や、同時に行われた上下院議会選挙の議席数は、国民相互の利害が屹立し、まさに「国が真っ二つに割れている」と言える状況にあることを示しています。選挙前の調査で、不利と見られていたトランプ氏が多くの票を獲得したのには、彼を支持していることを表だっては言えないが票は投じる、という「隠れトランプ」層があったからとされています。ポリティカル・コレクトネスをまったく無視した言動を繰り返すトランプ氏に眉をひそめつつも、自分たちの負担が増えることを嫌ったアッパーミドルが、「隠れトランプ」層にたくさん含まれている気がします。

バイデン氏は投票日以降、本来の政治家らしい立居振る舞いを心掛け、勝利宣言も大国のトップリーダーに値する吟味された内容でした。バイデン氏に投じられた票の多くは、「人々のために働きたい、社会を良くしたい」と自らの志に動かされ政治の世界を目指した、本当の意味での政治家を大統領に就けたいという思いが込められていたと感じています。

菅首相は昨日午後ツイッターで、バイデン氏に祝辞を贈りました。官邸と外務省は、開票速報を固唾を呑んで見守っていたに違いありません。総理が祝辞を出したということは、日本政府としては「結果が覆ることはない」と判断したということでしょう。

米国大統領選挙

 史上最低と言われたテレビ討論会が行われた後、テキサス州在住のG氏と大統領選について少し話しました。彼はおそらくアッパーミドル層に属し、本来は共和党支持者なのでしょうが、「今回の選挙では民主党に投じる」と言っていました。トランプ氏にあと4年間大統領に留まって欲しくないそうです。

当方の意見を求められたので、「両者いずれがなるにせよ、議会とのねじれが解消することを期待する」と伝えました。日本の国会で衆参の勢力がねじれ、政治が甚だしく混乱した経験が念頭にあったからです。米議会もねじれが発生していて、「財政の崖」などが問題になっています。

それに対し、G氏は「ねじれがあった方が暴走を止められるから良い」と答えました。なるほど、そういう一面もあるかも知れません。結局のところ、善良な中間層の国民は、政治に安定と堅実さを一番期待している、ということなのでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大が制御できない中、日本の政治は安定した状態が続いていることを感謝しなければなりませんね。

さて昨日の我が国では、立皇嗣の礼が行われ、皇位継承に関わる儀式がすべて終了しました。国民の一人として、ささやかながら賀意を述べたいと思います。

 

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