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2018年10月1日

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2018年10月1日
イノベーションという名の『黒船襲来』
ねじ業界が経験した黒船襲来とは?

 

 コンピューターの性能向上とインターネットの発達浸透によるイノベーションは、私たちの日常生活を大きく変えていきます。最近の例として、ウーバーやエアビーアンドビーがあります。 これらのサービスが日本国内市場へ進出を企図した際のタクシーや旅館宿泊業界の強い反応は、1960年にSPS社がアンブラコ六角穴付ボルトの日本市場向け販売開始を発表した後の国内ねじ業界の対応に重なって見えます。

 1980代後半に営業活動として、ねじ商社へ出入りしていた頃、「アンブラコの進出に、国内ねじメーカーは戦々恐々とした」との逸話をしばしば耳にしたものでした。金属産業新聞の記事に、通産省を巻き込んだ騒動を含めた当時の状況がよく表れています。

 またその少し後、バブル経済が華やかなりし頃ですから、SPS社の日本市場進出から30年を経た時期、「国産の六角穴付も品質が良くなり、アンブラコ製品に追いついてきている」とするむきも増えつつありました。これは翻って見ると、「まだ追いついていない」と考えられていたことの裏返しであり、それほど1960年のアンブラコ上陸は大きな衝撃であり脅威であったという意味でもありましょう。

金属産業新聞 昭和36年(1961年)
SPS日本進出

 ところでこの1960年前後は、ソ連と米国が宇宙ロケット開発を競った時代でもありました。精密誘導により、宇宙空間の目的地へロケットを到達させる技術は、とりも直さず「敵地へのロケット攻撃技術水準」の証であり、軍事的示威行動の意味を持っていたのです。

 SPS社は、人類による月面着陸を目指すNASAのアポロ計画に協力し、ニッケルとコバルトによる超合金「MP35N、MP159」をもとに最高強度のボルトを製品化しました。 六角穴付ボルトの(常温域)最高引張強度である180ksi (ISOの12.9に相当)に対し、SPS社製MPボルトは260ksiを実現、MP159においては摂氏700度の環境下で180ksiの引張強度維持を可能にし、絶対零度の宇宙空間からロケットエンジンの火炎噴射の熱まで非常に広い温度変化に耐える性能を併せ持っています。

六角穴付ボルトを世に送り出したSPS社、そのブランド製品「アンブラコ」の延長線上にあるMP35N、MP159ボルトは、製品化から50年を経た現在においても依然として最高強度のボルトとして、最新鋭戦闘機やF1カーに採用されています。

アポロ計画ロケット打ち上げ

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