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2019年3月29日

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2019年3月29日
ジャパニーズ・ビジネスマン
栄養ドリンク飲んで戦っていたんです

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 かつて営業マンには「MGK」なる職業用語がありました。接待の定番であった「マージャン・ゴルフ・カラオケ」の略号です。 平成のはじめ、バブル華やかなりし頃には、「経費をあてにして、取引先とつるんで遊ぶのも仕事のうち」などと言われ、「高額な領収書を巧みに経費で落とすのは、デキる営業マンの技術のひとつ」とされたものでした。

今なら到底考えられませんが、当時はベテラン営業マンが新人相手に、真顔でそんな先輩訓を垂れたりしたものです。 年度末に営業経費の予算が余っているからと、「週末に接待ゴルフへ行って、予算を使い切ってこい」と不思議な業務命令が下り、「ハナキン(花の金曜日)」の仕事を早めに切り上げ、温泉旅館に泊まりがけでお得意様を接待すると、「MGK」のフルコースになる訳です。無茶苦茶な時代でしたね。

「遊びが仕事で、仕事が遊び」や「5時から男」という言葉が流行ったりしました。今の若い人には「解説」しなければ、意味が分からないに違いありません。 平成が終わる今日、国内ではそんな接待文化はずいぶん廃れたのでしょうが、海外の主要都市にある「日本企業の現地支社コミュニティ」では、昭和の香りがする「懐かしのMGK」がまだ生きているようです。

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 少し前のことになりますが、米国出張の帰路にニューヨークへ立ち寄った際、取引先の方が一夜、接待の場を設けてくださいました。その時のお話しです。ロバート・デニーロが気難しいサックス奏者の役を演じた映画「ニューヨーク・ニューヨーク」のテーマ曲、フランク・シナトラが歌ってヒットしましたので、ご存知の方も多いと思います。大きな成功を夢見て大都会を目指す若者の、武者震いするような興奮が、そのまま伝わってくるようなブルース….その歌詞を口ずさみながら集まってくるアーティストの卵たちを惹きつける強烈な魅力が、この街にはあるのでしょう。 日本のカラオケというと、平成の間に進んだ技術革新で有線配信が当たり前になりましたが、ニューヨークではそのような設備がありませんから、「ピアノのライブ伴奏」になります。

お店は、いわゆるホステスとして、ピアノを弾ける日本女性を雇い、男性客の希望に応じて伴奏し、客は歌詞本を見ながらマイクを持って歌うというスタイルです。「ピアノ・バー」という言葉を略して「Pバー」と呼ぶそうです。 なにしろピアノ奏者はニューヨークに住んでいるため、自然、日本の流行歌に詳しくないのですが、客にリクエストされた曲を初見でたちどころに弾く訳ですから、並みの技術ではありません。

そのあたりを、席で相手をしてくれた女性に訊いてみると、プロになるため渡米して、音楽学校で演奏の技術を習得したのだそうです。もう一人、テーブルについてくれた女性は、ニューヨークへ演劇の勉強に来たとの話ですが、察するに二人とも「夢見る季節はそろそろ過ぎた」ということなのでしょう。 今さら日本に戻ることもならず、浅くなった夢の後ろ姿と共に、まだこの街に住んでいるのかも知れません。

彼女たち二人が別のテーブルへ移動し、代わりに席へ来たのは、子供のように若い女性でした。未成年かと思い聞いてみると日本の女子大生で、夏休みを利用してニューヨークに住んでいる高校の同級生のところへ遊びに来ている由。 友人のアパートに夏休みの間、居候させてもらいつつ、夜にこのPバーでバイトをして、その稼ぎの一部は友人に「居候代」として渡し、残りは昼間の観光や買い物の費用に充てるそうで、往復の旅費も賄えるとか。旅行前にバイトに励み、節約して貯金するなどと、まどろっこしいことは一切ない、とても効率の良い「夏休みの楽しみ方」な訳です。 Pバーは法人客が利用する「領収書」ビジネスである上、代替施設がないので競争がありません。今のマーケティング用語でいう「ブルーオーシャン」です。女性大生の「素人ホステス」には、客も喜んでチップを弾んでくれるに違いありません。 先ほどの女性二人に感じた哀愁のようなものが、あっさり吹き飛ぶような現実を前に、急に酒が苦くなり、その夜は早々に辞去することにしました。



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 先日、米国から男性の来訪者があり、金曜の夜に銀座へ行ってみました。といっても、ネオンが灯るお店を利用するというのではなく、そのあたりを散歩して雰囲気を感じてみようとの趣向です。日本独特の街であり、外国人には興味深いシーンを見られる場所でしょう。 有楽町の駅から並木通りを南へ難波橋まで下りました。たくさんの黒塗りの(ちょっとコワそうな)高級車が次々やってきて、路肩に停まっていきます。 歩道には、出勤途上とおぼしき服装の若い女性が何人も歩いていて、これから開店の準備に追われるのでしょう。花屋さんも忙しそうです。 和服姿の女性を伴った男性ビジネスマンもいて、そのまま寿司屋の暖簾をくぐります。銀座のママと同伴出勤したら、一体いくら掛かるのでしょうか? こちらが心配しても仕方ありませんが、しかし明らかにそうと分かる二人連れがあまりに多いことに、むしろ呆然とする思いでした。

まぁ、こうして不夜城が活況を呈しているのは、景気がいいことの表れでもありますから、きっと日本経済にとって良いことなのでしょう。そう思い直して、新橋駅の改札を後にしました。人の世には、不思議なことがたくさん有りますね。

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